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タイで“みがき棒鋼のコンビニ”目指す!(U-MACHINE 2018年取材記事より)

磨棒鋼の在庫販売を手掛ける交邦磨棒鋼センター(本社:名古屋市、古市正興社長)は愛知県、三重県、静岡県に計5拠点を構え、中部地区で地域に密着したサービスを展開している。この度、初の海外拠点としてタイのサムットプラカーン県にKOHO PRECISION BAR AND METALSを設立し、磨棒鋼のタイでの流通、拡販に取り組んでいる。8月23日には取引先商社、仕入先、銀行関係者、現地協力業者などを招いて開所式を行い、本格的な営業をスタートさせた。進出の狙いなどを聞いた。

 

産業集積進んだタイで拡販

磨棒鋼はダイスを通じて棒鋼またはコイルを冷間引抜加工した寸法精度の高い高級棒鋼二次製品。自動車や建設機械、電気、精密機器の部品などとして、幅広い産業分野で使われている。1971年設立の交邦磨棒鋼センターは磨棒鋼、冷間圧造用鋼線の大手で多くの自動車メーカーを顧客に持つ宮崎精鋼が親会社にあたり、製品の供給も受けている。自動車向けとそん色ない良質な製品を顧客に提供し、1,200種類という豊富な在庫と早ければ当日、遅くても翌日という地元に根差した即納体制で信頼を獲得してきた。かつては“みがき棒鋼のデパート”を標榜し、在庫の充実に力を注いでいたが、バブル崩壊などを経て、必要な時に必要な量が欲しいという顧客ニーズの変化に、切断加工に乗り出すことで対応。顧客の側での加工や寸法仕上げの手間を省き、定尺1本、切断品1個から手に入る“みがき棒鋼のコンビニ”という利便性を前面に出した販売スタイルで成長を続けて来た。一方で、今後の市場を長期的に見たときに、新たなチャレンジが必要になっていた。

 

なぜ、タイだったのか。扱う商材が細かくなるほど、売り先はエンドユーザーになっていく。分厚い産業集積がなければ、顧客が限られてしまうのだ。その点、日系の自動車メーカーらが長年生産を続け、裾野産業が広がるタイは“成熟市場”として、進出先に最適だった。2016年には3カ月ほどタイに市場調査に訪れ、サムットプラカーン県近郊のローカル企業、日系企業に飛び込み訪問もしながら200社ほど回り、情報収集した。

 

当時の市場調査にも参加したタイ法人の安井幸夫副社長は「日本では使っていたけどタイだと手に入らなかったり、種類が少ない。来てくれたら助かる、という話を聞きました。日系企業は日本材の要望が比較的強く、需要はある。努力は必要だけど、進出してまったくダメということではないと考えました」と話す。2017年にも再度、タイで市場調査を行い、その時にはより具体的に平角、四角への高いニーズをつかんだ。ローカルとの価格勝負になれば太刀打ちできないが、現在のタイには流通しておらず、顧客が日本からわざわざ取り寄せているものであれば価格競争は起きない。「さらに期待は上がった」(安井副社長)。

 

日本と同等のサービスを提供

9月時点で鋼種は普通鋼、S45C(中炭素鋼)、SCM415(低炭素合金鋼)、SCM435(中炭素合金鋼)、形状は丸、六角、四角、平角など合わせて600種類、計70トンほどの磨棒を在庫している。すべて日本から輸入した。丸鋸切断機、バンドソーをそれぞれ1基ずつ導入し、日本同様に切断加工にも対応。近隣地域を中心に営業訪問している。「日本でよく出ているサイズを中心に持って来ました。ただ、丸より平角の需要が思ったより多い。これからはもう少しリスクを負って在庫を増やしていかないといけない」(安井副社長)。

 

5S、社是を毎週社員全員で確認。納品する際は、切りくずやバリは取り、たとえ一個だけでもビニールの袋に入れて届ける。そうすれば顧客も手を汚さず、管理しやすいからだ。求められれば過去に収めた製品でもミルシート(成分分析表)を提出し、トレーサビリティを厳格に行うなど、日本と同等のサービスを進める。

 

当面は月間売上100トン、3年以内の単月黒字を目指す。「将来的には顧客の要望と提供方法がマッチすれば磨棒鋼以外の販売も検討していくことになるかもしれません」(安井副社長)。東部には日系企業が多く入居するアマタシティーチョンブリ工業団地(旧アマタナコーン工業団地)もあり、配達を考慮すると新たな拠点開設も考える。「今は、とにかく会社のことを知ってもらう、認知度を上げることが一番。その次に、売っていくために何をしていくか」。

 

今回のタイ進出に際して、「もし彼が居なければ、ここまでのペースで進まなかった」(安井副社長)というほど大きな役割を担ったのが、GMを務めるチュームサン氏だ。仙台で1年半ほど日本語を学んだ経験があり、日本語能力試験N2を保持。ふとしたきっかけから、交邦磨棒鋼センターのタイ進出を手伝うことになった。日本の本社で1年半ほど研修を受け、日本で営業にも同行するなど製品知識も備えている。2016年の市場調査時も、彼がいたからこそローカル企業へ飛び込み訪問ができた。チュームサンGMは「これまでは工事や設営、採用でいろいろ大変でしたが、今後はしっかりお客様の方をメインにしていきたい。タイでは磨棒鋼の平角などは珍しい製品と思われています。計画は3年ですけど、なるべく早く黒字化したい。チャレンジすることが好きなので、思い切ってやっていければ」と意気込む。

 

交邦磨棒鋼センター初の海外拠点設置の目的は、単なる新規市場の開拓だけではない。「今、日本は順調かもしれないけど、この先は不透明な部分がある。タイで試行錯誤する中で、ひょっとすると日本にはないやり方が、タイで見つけられるかもしれない。新しいアイデアか、違うものを売るのか、もしくは同じものを売るにしても、別の方法があるかもしれない。それを日本にフィードバックしていければと思います」(安井副社長)。単純な利益だけではなく、日本では得られない新たな思考や取組の還元。タイ法人は大きな期待とミッションを担っている。

弊社について

 弊社は、”みがき棒鋼のコンビニ” として主にみがきと呼ばれる精密磨棒鋼を在庫販売しております。

 日本の磨棒鋼メーカーの協力のもと、“必要なものを”“必要な時に”“必要なだけ”お届けすることをモットーにタイにおいても日本同様に”みがき棒鋼のコンビニ”を展開していきます。在庫は全て日本品質でトレサビリティ可能な管理をしておりミルシートも添付できます。コンビニとしてのサービスを徹底するため定尺1本、切断1個の小ロットを短納期で提供しております。

 みがき在庫鋼種は、SS400、S45C、SCM415、SCM435を基本に必要に応じて日本から取り寄せます。また、サイズも豊富で使い勝手のいい構成としております。(約600種類を常時在庫)また、みがき棒鋼以外にも面削プレートの販売にも力を入れ構造用鋼から特殊鋼、アルミ、ステンレスなど多彩な材質を提供しております。新たにみがき棒鋼やプレート材を使用し加工品の受注にも取り組んでおります。材料ではなく部品としての提供にもご相談にのります。“みがき” と言ったら“KOHO PRECISION BAR AND METALS CO.,LTD.” にご連絡ください。また、金属に関することでお困りでしたら一度お声がけください。

社是

若々しい想像力と情熱あふれるチャレンジ精神で行動し誠実を

以って企業としての責任を果たす。

経営理念

1. 顧客に対する責任

より良い品質・納期・競争力あるコストを実現し、

更に時代の変化に対応した技術と商品を開発する事

2. 社会に対する責任

我々の作る商品を通し地域社会に貢献する事

3. 社員に対する責任

働く生き甲斐と活力ある職場を作る事

4. 株主に対する責任

健全な利益をあげ株主の信頼に応える事

行動指針

1.   常に“青春”の心を持ち何事にも積極的にチャレンジする

 

2. 基本を身につけ変化に対応した行動をとる

 

3. 公平で誠実な心を持ち信頼を築く事

会社概要

KOHO PRECISION BAR AND METALS CO.,LTD.
112/55 Moo 6 T.Bangpriang, A.Bangboo,Samutprakan 10560
設立:2018年3月7日
資本金  1,000万バーツ
従業員 8名(2018年11月1日)
代表取締役社長  古市 正興
電話 02-103-6426
代表メール  yasui.yukio@koho-pbm.co.th  日本人担当
代表メール   choomsang@koho-pbm.co.th  タイ人担当

沿革

2018年

3月 設立

磨棒鋼主体の在庫販売会社としてサムットプラカーン県に設立。 資本金1,000万バーツ。

関連企業

株式会社 交邦磨棒鋼センター
本社: 愛知県名古屋市中川区広川町5-1-11
http://koho-c.co.jp
宮崎精鋼株式会社
本社: 〒454-8521  名古屋市中川区丸米町一丁目1番地  
http://www.miyazaki-seiko.co.jp

所在地